ブログ 工房日記

お客様に指輪の材料が届くまで

当店の手作り結婚指輪には、棒から作る『シンプルリングコース』とワックスを使った『ワックスデザインコース』があります。

今回は『シンプルリングコース』のプラチナの棒が出来るまでをご紹介いたします。

まずはプラチナの材料を仕入れます。当店では「ハードプラチナ」と言われるプラチナの中でも硬いものを使用しています。
どうして硬さが違うかというと、純プラチナ100%は柔らかいため指輪の強度が足りません。ジュエリーでは基本的に合金を使用します。
そして何を混ぜるか?どれぐらい入れるのか?によって硬さや純度が変わってきます。まるでお料理みたいですね(#^^#)
当店では”プラチナ900”を使用しています。(90%プラチナ)

右が購入したプラチナの材料です。このままだと太すぎて指輪を作れません。
なので、細くしていきます。左が叩いて伸ばしたものになります。

金属は火で真赤になるまで熱くなると柔らかくなります。

そして叩くと硬くなります。
ただ、「叩く」といっても均一に叩かないと四角のカタチが歪んできてしまいます。なかなかコツと力のいる作業です。

ローラーで成形します。

これを何度も繰り返して硬く、細く、長いプラチナの棒を作っていきます。
よくジュエリーショップで「こちらの指輪は”鍛造作り”のため高価になります。」と言われるのは、この工程が大変で力も入り、金属が硬くなる効果もあってお値段が高くなります。

右と左は同じ重さの材料ですが、これだけ長さが変わってきます。これで準備完了です。

この準備をしておくことによって、いつでもご来店頂いた時にその方にあったサイズや幅の棒をご用意が出来ます。

この後もお客様には、火で炙ってもらって、叩いてとまた”鍛造”をして頂きます。
段々と子育てしているみたいに愛情がわいてきますよ(^^♪

-ブログ, 工房日記